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やらない夫は弱虫のようです 第二十四話

20 名前:ヽ(;´Д`)ノ ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/05(水) 02:19:19 ID:IjrANez2 [2/52]
631



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

――――あのひとの、柔らかい手つきを見ているのが好きだった。



                         繊細で、でも力強く、―――優しく。



                                       愛おしむように、楽器に触るその手が。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



21 名前:ヽ(;´Д`)ノ ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/05(水) 02:19:47 ID:IjrANez2 [3/52]
632



        _,.-ー'''"´ ̄、ヾ:.、``ヽ._
      ,.-ツ';:〟--ー- 、:_゙l: :ヽヾヾ`ヽ         ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    ,/;:'-",.:ィ''T''''ー、.、_`゙l: : :.l: :l ゙:、: :゙:、
   ,/: ;/,イ´;/: :.:|: '; : :.\`ヾl; : :.l :l: :.l: :.ハ        あたしとポワンが幼いころ、母である女王が死んだ。
  .l': :.l" /: :.|: : : | : ';: : : :ヽ: :|: : :.:l :l: : l: :ハ
  |: :;:|: :|: : ハ: : : |、 ヘ: : : :ヘ |: : :.:ト-、: l.: : :|        順列的に、あたしが後を継ぐことになった。
  ,レ' ;|: :.|: : | ';.: : :|ヘ: :ヘ: : : :.゙|: : :.:ト`y' :l: : :|        ―――能力を考えて、ポワンを押す者も多かったけれど。
  ヽ/'| 十ト:l、 ゙、: : l \:: \:_,:L,,,:.:|゙'r┤ l: : :|
  |゙/,ヘ::ィァ,ュミヽ.゙ヽ;l.ィ≦、´:ヾ|: : : |:l゙l |: ::l: : :|        亡くなった母の後を継いだ私は、必死に女王としての
  l'./ :|:.|゙ いハヽ   "ィ´:::`ト> : |`l: |: : l.: :.:|       責務を果たそうとした。
  ,イ: : :|:.ヘ. うリ      っ::::ノ:.: :.:|.ノ|:゙|: : :l: : |
 //|: .:.:.|、: ヘ''''  ,  ,,,,,,`¨´ |: :. :|| |: | : : :.l:.:.|        あたしなりに頑張ったつもりだった。
./.l |: : :.|、゙、 ;:>、   ..、   ,.イ: .:.:.|| |: |l: : : l: :.|
| .l' |: : :.|、:.〉ヘ. `ヽ、_,..,.-'" .゙ |: : :.|| |:.:.|.l: : :.l :.|      しかし幼いあたしには限度がある。
| .|  |: : :| ゙'| ゙、゙、 ,.-''l、::::、___,..ィ: :.:.|.| |:、:| l: :.: :l :|
゙、.> |: : | .|  \、  l゙':、;;;;;;:::ィ: : / Ll .゙| .l: : : l :|
   |: : | .| ゙、l ゙  l    /: :./    |_ |ヽ : l :|     ――――私はだんだんと、誰にも心を開いていかなくなった。
   |: :ノ .(ヽ. l.   l   /: :.ハ  ,   ,`、 l:.:.l:ヘ
   レ'  ヽ.゙:/    ゙、 //  ヽ l /   ∨ハヘ
        l'          .ヽl/     ∨ l:.|   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
          .l     γ´ヽ_,...、 ゙l      ヘ l:|
        l    ゙、 〉' ),`ヾ.) .l     ,、 .|. `


22 名前:ヽ(;´Д`)ノ ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/05(水) 02:22:56 ID:IjrANez2 [4/52]
633



          °              _,,--⌒^``:、       ο
                       ,r''"       ` ‐-、              _,,._
     ,,r''"~⌒^`:、       _,,..-‐''"        ^`:   `、       __,, --‐''
  ⌒^~'       ` ‐- --‐'''""`⌒^.、..,,__      __ ,... .-‐`‐ -‐‐''''""
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 あたしは冬の属性を持って生まれた雪の妖精。

         雪、氷、冷たきもの。すべて均一に覆い隠す白。それがあたし。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ,(    )ο //    ο         °     ""'⌒-- ,, , ;; ,,, ,,,;;
\  |  ゛-、 /./                                  --
\`ー'  \//        ο          °       ο
   `\   ",ノ
o   |  /゚   ,i'⌒ヽ、              ο        °
゙、\_ノ  i o (    )       °
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

一切の汚れなく、ひたすらに透明に。

              清く澄み切った白のうちに、すべてを安らかに眠らせる。

                              ―――それがあたしの使命。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ` 、゙   ノ /`;;;;;_ノ  ο
   \  i,//´
   i    /
   i   | r
   i   |ノ
  /ο i       ο
  i   |
ー.^ノ、.......,iー.⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~⌒^~


23 名前:ヽ(;´Д`)ノ ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/05(水) 02:23:46 ID:IjrANez2 [5/52]
634



               ,. -. 、.._              ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
         ,. :.':´: ̄:´: : : : : : `: : 、
        /:.': ¨: :/: : :へ、: : : :ヽ: ヽヽ          妹のポワンは春の属性を持つ、花の妖精。
       ,.'´:,: : : : /: i: : : : : :ヽ: : : :ヽ:ヽ:ヽ
      ,.': :/: : : : :i: :.i: : i: : : : :.ヽ: : : :ヽ:.'、:ヽ       あの子はなんでも包み込む。決して誰をも否定しない。
     /: :/: : : : :/|: : i: : :'、: : : : :ヽ: : : :.', ハ: ',       ―――女王の資質としては、あの子のほうが相応しいのかも…
    ,': :.,': :./: :./ i:_: i: : : ヽ: : :_:,_:'、: : : i: :i:.:.i       と、思わないでもなかった。
    |: : i: : i: : i,ィチ´: :.ヽ: : :.ヘ.、: : :`'ト、:.リ: i: :.|
    i:i: :V: :i:,イi   \.、ヽ: : ヽヽ: :ハ: :`: :.i: :.|       でも、結果的に女王に選ばれたのはあたし。
    iハ: :.i:.:ヘ: i.,ィチ示ミ `  ` ゙f示ミx、/: :/: /i
     ヽ:iヽ: ヽ ir';;;:::|       ir';;;:::| i: /:/ |        あたしのやり方こそふさわしい!
      |ヽ:|^\゙ 弋少       弋少 ,イiイ: :.|
      |: : ヽi: ハ.      ´     .ハ: :r': : :.|        あたしこそ正しい!
      i: : : :.|:.:.:i\   `  ´   /i: : :|: : :.::.i
        ,': : :.:.:|: : :i: : :> 、 _ , .<: : i: :.:.:|: : : :.ハ
     /: : : : :|: : :.i: :/.|.    |_\.i: : : |: : : : :.ハ
    /: :_,、--|: : : |:::::f´     |::::|: : : |‐--、: : ハ      ――――冷厳に、冷たいまでに美しく。
   , ': :/:::ヘ : |: : : |:::::|¨''‐., 、.‐''¨|::::|: : :i:|::/;;;;∧.: :ヘ
  , ': : / V;;ヘ |: : :.|:::::|.<   >.|::::|: : ://;;;;;/ V: : ヽ           そのやり方に、文句なんか言わせない!
.., ': : : :i   V;;ヘ. l: :./:::: | <.´`.> |: ::|: :/::i;;;;;/  |: : : : ヽ
/: : : : :|   V;;ヘ::l,/ ::::: |: : : : : : : :.|::::::レ'::/;;;;/ .   |: : : : : ヽ  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━





24 名前:ヽ(;´Д`)ノ ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/05(水) 02:24:18 ID:IjrANez2 [6/52]
635



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


  ―――それなのに。

           女王であるあたしの周りには、誰もいない。


                       あたしを望んだのはあなた達じゃない!


                                    気づいたら、あたしはいつも、ひとりぼっち。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



                    「……あなたが、女王キリオ様ですか?」



25 名前:ヽ(;´Д`)ノ ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/05(水) 02:24:37 ID:IjrANez2 [7/52]
636



     }'  丶: {、:/         .|:.:./ : : ヽ:l:.:.:.:.:.l、:.!: !:{
         ヽ!. ` 、     | /  :   }:' ヽ: :リ ヽ -―― 、
              ー、´   !'        i/  ´      l
.               ヽ    丶       '           ‐〈
                ー ´  ヽ /         ´     \
                   /  <     / - -      \
                  f丶   iヽ   ´               \
                  ', ヽ  l ! '                ヽ
                  ,i /, ‐' /                   ',
                  / !ヘヽ  l                -、   i
                  l   ヾ. !               /       !

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  「春風のフルートの修復に…やってまいりました」


         泥足の、すすけ顔の。汗臭い。

                   ――――美しい、とはとてもいえないドワーフ。

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          「ああ、あなたが。早速とりかかってちょうだい」



26 名前:ヽ(;´Д`)ノ ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/05(水) 02:24:58 ID:IjrANez2 [8/52]
637



          _,. 一…ー- ._
       ,.r ´   __   \
     /    / '´___`丶、. ヽ
.     /  ,. /  '´     `丶ヘ  ヘ
    /  ,./ f / ,ィ' |        ! | |
.    ' <,/|  | l| / | l|    |  |  | N
   | /7 |  | 」 / | l|\  |、 |_ | |'|
   | | | l|  | ハト、_ヽ!  \l. x1| | / |    「…………。」
   | L|(|  | |'亡'ナ`    千t十! ル | |
   | l.| Ll|  N      、  ̄ |'|1 !
   | l.l  ヽ !\    ,.-、   .イ / イ/
   ヽハ、| \ゝ|` 、   ̄_. ´/ へ'._′
   /{ | N、 !  l!   `¨´| レ′|.|.ト、
    |.| | ヽ|  l|>──<l     |.|.||


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  妖精族の宝である春風のフルートの調子がおかしくなり、


                 楽器の扱いに秀でているドワーフ族の職人に力を借りるしかない。


                                     初対面での印象は最悪だったけれど。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


27 名前:ヽ(;´Д`)ノ ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/05(水) 02:25:41 ID:IjrANez2 [9/52]
638



              , -‐、   , -.、         ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
           /   ノ  ノ   ノ
          / 、_.ノ ./ 、_.ノ´          無骨な手。職人の手。
         /  ノ /   .ノ  ,,-‐'⌒i
.           / __ノ / /⌒ii´ /、_  .ノ´.      ―――その手はとても繊細に、楽器に魂を入れなおす。
        l.   `iノ /   .|/  ,.'~´  .
        |   ,,,|./    丿 、_ノ ,-‐'´⌒)
.         l.    |``''' /  .ノ ./ 丶,-‐'´
        |  ,___l    |、. / / 、,,/
.           |   ノ     | `` '´-、 ,ノ         ドワーフ族を村に入れることを反対した者もいた。
            | _/    |       )
         | /     ヽ     |         最初はあたしもそう思った。
         | .      ヽ::::.` 、,|
         | :.       |::::  |
          | ::       |::::  |.          でも、あたしは美しいものが好き。フルートを直す「彼」の、
         λ:::      ノ:: 丿          美しい動作が好きだった。
         /      , ::::::'/
        /      :/:::::::::/            文句は言わせないようにした。
       ,/      ::/:::::::::/

                               ―――あたしは毎日のように、修復の様子を見に行った。

                             ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


28 名前:ヽ(;´Д`)ノ ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/05(水) 02:26:00 ID:IjrANez2 [10/52]
639



    l|.ノ::|::::l:::|i::::|/:::|          /、  /:::::::/.|::l.|:: l
    ,ィ''〈 |::::j:::l !:::::::::|            ヽ./:::::::/ jノ.l::/    「―――あなたは、不思議な方ですね。」
   /,.;:;:;:;//jメ ヽ:::::|          -‐.T:::::/    j/
 /{,.;.;.;.;.;.;゙ヽ, \.ヽ;::ト、   `ー-- -‐ ,:イ l::::/          「この工房に、他には誰もおいでにならないのに」
/,.;:;:;l,.;.;.;.;.;.;.;.;ヽ,  \N. ` 、  ー /|/ .|::/
;:;:;:;:;:;:;:l,.;.;.;.;.;.;.;.;.;.ヽ.  ヾ、 /、゙ ー '     |/           「何故、女王であるあなたが足しげく通われるのですか?」
:;:;:;:;:;:;:;:;l,.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;:ヽ、  \__. ヽ、::,\
;.;.;.;.;.;.;.;.;.l:;.;.;.;.;.;.;.;.;.;:;:;:;\   /-、{;:;:;:,.ヽ、

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


  ドワーフ族の性質なのか、それとも「彼」の性格なのか。


                   彼は滅多に喋らず、一人で仕事に打ち込んだ。


                               そんな態度を嫌う妖精も多かった。


                                               ―――だけど、あたしは。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


              「……もうすぐ完成ね。出来上がり次第では、なにか褒美をあげてもいいわ。」

              「何が欲しい? ―――あたしにできることならば、叶えてあげるわ」




29 名前:ヽ(;´Д`)ノ ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/05(水) 02:26:33 ID:IjrANez2 [11/52]
640



      !:./ ',:.:.:.:/:.:./       ! l:.:.:.:/┌く:.: i:.:.:.:.:.|:.:.|:.:l:.:!
      }'  丶: {、:/         .|:.:./ : : ヽ:l:.:.:.:.:.l、:.!: !:{
          ヽ!. ` 、     | /  :   }:' ヽ: :リ ヽ -―― 、
               ー、´   !'        i/  ´      l      「……。」
                ヽ    丶       '           ‐〈
                 ー ´  ヽ /         ´     \
                    /  <     / - -      \
                   f丶   iヽ   ´               \
                   ', ヽ  l ! '                ヽ
                   ,i /, ‐' /                   ',
                   / !ヘヽ  l                -、   i
                   l   ヾ. !               /       !

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  「いえ、私は何も要りません」

                   「彼」は苦笑いとともに首を振る。


                                 ドワーフは無欲なのか、と不思議だったけれど。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


                「私の欲しいものは、決して手に入らないものですから。」




30 名前:ヽ(;´Д`)ノ ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/05(水) 02:27:04 ID:IjrANez2 [12/52]
641



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

                 ―――妖精の女王であるあたしに、叶えられないこと?


                     あたしには理解できなくて、わからなかった。


                  けれど、正当な仕事には正当なる礼を与えなければ。


                    フルートが完璧に修復され、あたしは改めて「彼」に問う。




                   ――――「礼をしたい。欲しいものはないか」―――


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━




31 名前:ヽ(;´Д`)ノ ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/05(水) 02:27:33 ID:IjrANez2 [13/52]
642



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

                       あたしに迫られた「彼」は。


                  口下手でそもそも普段話さない、「彼」は。




                   ―――しばらく、困りに困り果てた後、


                       一言だけ、つぶやいた。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━




32 名前:ヽ(;´Д`)ノ ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/05(水) 02:27:53 ID:IjrANez2 [14/52]
643



      /: : /: :/ィ′′ /: : : : : : : : ヽ :\ | : : ヽ : \
      /: : /: : ′: /: : /: : : : {: : : : : : :\: ハ: : : : ',¨\:ヽ
    r==f{ : : | : : l: : ∧: : : : ヽ: : : : : : : |: : ', : : ハ、  ミヘ
    |  / .| : : |: : A 、|_ハ: : : : l \ : : : A: ‐ j‐: : : | ヽ  ,′
    ア  | : : |: : ハ {   ヽ: : |  ‐七/ } ハ: : : : !、 ∨:1
    ,' >、_ ハ: ::ト {ィ尓了ミ  ヽ{   ィ云 ミK.|: : : : |⊥≦: |      「あなたを、愛しています―――」
    / / / /: ヽ : { トイ } |       |心 j:l  !: : : : ! { V
.    / /.7 ハ : : ド、弋__り        七_り'  |: : : :ハ ヽ \
   V: :/ /: :{.∨∧       '        ,'.: : :,' 八 {\/
.   |: :l l: :∧ {: :ハ              イ: : /‐': : l |: :|
.   |: :|V /l: :ハ: : ハ     - ー-     /:l :/ : : : : !ィ: .:|
.   |/.|:/:.∧ : : ヽ : : {>‐一、      イ: :〃: : : : : ノ |: : |
.   | lハ: : ヽ: : : \/ _. -、__〉_ . ≦に: :/: : : : :.ィ: : :|: : |
      V_r-ヘ 〃 ´  ` 〈 /    ! ´/: : : ::/: 八: :ト、/
     .イ l  | ∨  ¨ ̄ヽ }′     ハ |: : / ̄7 7- ァ、
    / l !  ! }  ‐…、 V_ _  , -} lイ   / / /  ヽ
.   /  .l !  ! } ー   }ノ|´ _ `ヽ_/     / / /    \


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  あたしには理解できなかった。


               その言葉の意味が。



                            ――――「愛」なんて、言葉の意味が…。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━




33 名前:ヽ(;´Д`)ノ ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/05(水) 02:28:05 ID:IjrANez2 [15/52]
644
















34 名前:ヽ(;´Д`)ノ ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/05(水) 02:28:24 ID:IjrANez2 [16/52]
645



―――キリオ!

                   ┏
                     ザイルのこえが、ひびきわたる。
                                          ┛


              ___
          . : : ´: : : : : : : : : : : : . . .
         /:. :. :.:/ : : : 厶   ´  ̄ ̄   、         ┏
       /: : :〃 イ: : :. :.′   . . ―――. .\          ザイルがこえをかけるまで、
      / : : : : {{:/ | : i:.:.| イ:!:.:.i:. :.i:. :.:ハ : ヽ: :.ヽ
     .′ >七て | : |:.:.|: :| ト、:ト: :l:i /: :∨: :Ⅵ :.:.         じょおうはなんだかぼんやりしていた。
     i: : ム    / | : |:.:.|:.:i!」ム斗:廾: : : : : :|: Ⅵ ハ                               ┛
     |: : :i廴才  |: :.!: :| 八!ハ:{ヾ }ヘ : : |: i!: :i !':.:|
     |: : :|/小廴|:. :.:i人i ィ示ミ、 ハ: x|:il: : |:.ハ |
     |/ / /: :| |fォ|!: : |:.:ハ《{rし゚}   Yrルリ:.:.:l: !リ        ―――ザイル?
     /:./ / i:.:| |( |l: : | | ! 弋_ソ     ゞ:. :.i:.:ル ノ′
     :.:i| {: i.|:.:| |ヽハ:.:l ハ        〉:.i: |イ
    |: :|ハ乂ハ:乂: l i:.:{':∧     .,厶:|: | !
    |: ハ: : : :i:.:iヽヘ八:. :i:个       イ: :.i:|: |
    |/ ヽ 从小ハ∧ ヽ从乂: `: :T //:.:ハ!:リ
    {   }' イ:. :.`ヽ }    }` 、:.ヾノイル' ノ′
      /:. :. :. : : : : \  x― :. :.ノ'ト
     .: .: .: :. :. :. :. :. :. :. :.く    i : : :| :i
    i x―‐   : : : : :. :. : : :.    |:. :. :! ハ


35 名前:ヽ(;´Д`)ノ ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/05(水) 02:28:51 ID:IjrANez2 [17/52]
646



       /:::/:/: /    ___  \ \  ヽ \
     /::::::/:/::. /;ァ‐ 7 ¨丁 \ \ `<\ \ l  ヽ
    /―=テ^/::. /::/:::::{  {:   \ \. 丶.ヘ  Vー― ┐
    /≦≠ア/::. / ..{.......|::.  |:::.     ヽ  ヽ ハ ',  V≧、___>
   /:/ / ,'. :: l::::::l::::::::|::.  |::::::...     l:. l:.: l: l:  ∨\:ハ
  〆 /\ l::::: |::::厶:::::/_,:  i\:::::..::. _l::.. |::j;ィ|' |:.  l  > \      ザイル! やっぱりあなた―――
 / /:::::::/7|::::: l::/,,.‐‐T i 丶: ! \::.::. Tー|-、.l |::.  |メ´ l \\
 ∨:::::::::: //|:l :::: l:{ ,.ィ=ミk  \ヽ  \´;ィ≠=く リ :  |\\ .:\!
 l::l:::::|: //_j:ハ::::::l代〃 :ハヾ ` \、  "f〃下:ハ>|:::::  |、 \\:l
 |::l:::::| { {/│:ヽ:: ', Vヘ:::j.|         |rヘ::j.リ '゙ |:::::  l、}  lヽ/!
 |::l:::::|::V !^|::::: \ヽゝ-‐'    ,    ゝ‐-'   |::::  l_ノ::.|: |: l: |
 |::l:::::l::::::: `l:::::: .::::f`///           ///   ,'::::  ハ:::. l:: |: l: |
 l::ハ::: !:::::::::::l:::::::: ::ヘ .       _         /:::: /::  /::: l: l: |      ┏
 ヽ! ヽ::ヽ:::::::::ヽ::::: .l.\           ,. ィ/:::: /::  /:::: /:/l:リ        じょおうは、くるっとふりかえって
   \ \ゝ :::::: ヽ ::ハ  fヽ、      イ |: /::: イ::  /\/ノ リ
     X ヾ:::::::::lヘ::.ヽ l   >ー<   〃:/ l:: /  /\          こっちをみた。
   <  \\::::j リ \V l_`ヽ     x‐/イ   |〃 / /\                              ┛
   { \   \V /゙\フ⌒!==、,ィ=≠/( `>ーヽ{/ /  ス′
    l  \   /  / `〈. ー-v-一/ /⌒ヽ  ∨   / }      ┏
    !:   >/ _,/   /¨ヽー-v-‐/〃 \  \_ ヽ <_ /         さっきとはぜんぜん、ちがうこわくないかおで。
    |  ̄  {   _ イ  / ヽ  /⌒ヽ  `ー    }    /                                      ┛


                         ┏
                           なのに、おれたちのかおをみたとたん、
                                                   ┛


                    ィ ‐―- 、__
                ,-‐ァ´/  ∠-―‐-、‐ 、
               〃 _,':  /-―――-\ ヽ
    〃   ̄ ̄\  入{≧ 7: /::../:/:   ,イ}ハ:\l
     |     ヾヽーく<゙{:ナ./.::..,'::/厶!:. /l:: i:::}:!:バ―――― --  、
     |       !l   ¨ヽYl:::::::l:ハ{八X_ , l:;!ィリ:: } }´          ヽ
.     l       l   }=l:::::::l:{ ャtr-ュミ  jノtrァルリ!    ∠彡    /     …なんだ、生きてたのね、あなた達。
     l       l ノ人fl:::::::l  `ー'   、`' {´イ::|  /      ./
      l       k≠^ヽ|:::::::l       _ ,  八i ::|'/       /
      l       ヘ\::ハ :::ハ.    '´‐,‐' イ::::l|::l       /
       ヽ       {ハ、::ヽ::::i> , 、.. _/:/:: / リ      ./
        ヽ       |ヘ:::jヽ::! fヘ ヽ::::/{::./      /
         丶       !| |lV j/|>‐<ヘ ヽ{ハ:{     /        ┏
          |~\    i | |l   |ニ二ニ! || !    /            いっきに、さっとつめたくなった。
          |  | ヽ  ./ | |l   |   l. || !  >'´                                 ┛
          ヽ_| ヘメ  | |l   |   l. || !/


36 名前:ヽ(;´Д`)ノ ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/05(水) 02:29:47 ID:IjrANez2 [18/52]
647



                                              , ノ  、 、
                  じょおう、おねがいだよ!           l(● ●)|
                  フルートをかえして!             | (_人_) |
                                               ヽ    ノ
                  それがないと、ポワンさまも、         /    ヽ
                  サンタローズのむらのひとも、        ||    ||
                  とってもこまるんだ!              (|      |)
                                               .し    J


                ┏
                  おれはじょおうにおねがいする。
                                      ┛


          / : : ; : : /_..-───- ._: :\           あぁ、もう煩い人間の子供ねぇ。
.      / : ; : :/: : /´ ______\: ヽ         だから子供なんて嫌いなのよ。
     /: : _/: :/: : 厶 '´: : : : : : : : : : : : : :`ヽ: ヘ
     /:/ ,.'7: : :/: : : :|: : : : : : : : : : : : : : : : ヘ: ',          大体ね、ポワンの手先のあなた達の言うことなんて
     /' , '/ i: : : :|: : : ∧ : : : : : : : : |: : : |: : : : i: |        どうしてあたしが聞いてやらなきゃいけないのよ。
.     ハ厶i. |: : : :|: :.|:.l ',: : | : : : : : |: : : レ': : :|: |
   |:.7 /トr|: : : :∟」_|  \|\ : : : | x'´ハ: : : ;' ハ        どうしてもフルートを返してほしかったら、
   |:.' /: | r{ : : : |: ∧「`ヽ、.___,.\: イ__V_,|: :rf:/| |        ポワンをここに連れてくるといいわ。
   |:| |: :.| | |: : : :N 'Tに叮    ヾ hィ}r〈 { 'j.ト'|
   |:ヽ: :.| |、|: : : :|   ゞ-‐’       ̄´l | | l': :!
   l: : : └ : ヘ: : :|、         '   ノ } リ : |       ┏
   ∨: : : : : :|ヘ: :.l \     r─ャ _.  '´   l: ,l: |         だけど、じょおうはあったばっかりのザイルと
   ,.、ヘ\ : : | ト: l  `   ._  ,r´       イ、 j/
  ,〈 ', ', ヽ: } | ヽ     / 「|    ィ ´|||',          おなじみたいなことをいって、プイとあっちをむいた。
 / ',. ', ',  V  |          ム -‐ ´ } ||| |                                          ┛


37 名前:ヽ(;´Д`)ノ ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/05(水) 02:30:24 ID:IjrANez2 [19/52]
648


 //7ヽ イ : //:_/_.:/ |: :.:|: : ヽ:.:.. : : : : :.. |. l  :.:.:\<二ニ.┬ ´
/イ /イ`:/: :/:l: :/:./`ヽ l: : :ト: : :.:ヽ:.:.:.. : : :.:.l:.:.:|:.:..   :.:ヽーj ノー 二     ポワンはね、あたしが頑張って
` /´: : : /: : l:. l /l:/   \ヽ:.| ヽ: : :.ト 、:.:. : :|ヽ_L:.:.:.:.|:...| ドイ ̄:.:|        作り上げたものを、そっくり奪い取ったのよ!
 L〉: : : l : : |:. |:| |′    ヽヽ  \:.{  \: :イ´l:|:.:. :.:.|:.:.:!:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.l
 |: : : : :! : : |:. :l{   z三ミ 、、 \   \ /ヽj  }l!:.:. :.:l:.:.:l!.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:l      あたしが何をしたっていうのよ!
 {/: : :.:!: : .ハ:. :ト  ´  `ヽ  ´  {ー'r_z三ミ、 |:. :.:/:.:.:ハ:.:l:.:.:.:.:. :.:|:.:.!       あたしは皆が望むように、女王として振舞った
 /: /: :.:|: |: :..ヽ:ヽ          i   ´    ` j: : /: : /: }/ハ:.:.:. :.:!:.:.l     だけじゃない!
./ /: :.:小 :!: :.:.:.:ヽ:\   /⌒ ー--、‐ 、    /://:.イ:.:.:/:.:.:.:.!:.:.: : ト:.:.l
':/!: ::. :.|:ハト: :.:.:.:.:.:ト.ー  /         \i   /イ:.:/´:.:|:.:/:.:.:.:.:.:|:.:.: : | l:.:l    女王として気品高く、支配してきた!
/ | : :.:.:.l:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.l:.:\ {         j   /:/:./:.:.:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.:l|:.:. : l !:.!
! !: : :.:.:|!:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:l´ノ \ー-  ___ノ  .イ:/:./}:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:./|:.:.: :l j:リ    あたしを女王として選んだ時点で、
| ,.ゝ---― 7´: \:.ヽ   ` 、 ‐ _ .. .<_:.:.:./:/:.j:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:/ !:.:.:/ //     そういうものを望んでいたんでしょう!?
イ        { : : {  \ヽ      ̄/ ヽ:..:..ヽソ/:.:/:.:./:.:.:.:.:.:.:.:/  j:.:/ /´      それなのに、妖精のやつらときたら!
       ヽ: :\   `\     {   〉:../´ `7:/- :._:.:./  /´


                ┏
                   いきなり、じょおうはおれたちにむかってさけんだ。
                                                  ┛

                  ┏
                    まるで、たまってたものをはきだすみたいに。
                                                 ┛

        /:::://-――‐-..`\::: :ヽ
       r'‐_=/:/´/|::::.:.:.:.:.:.:、.:.:.:`:lヽォ┴、
       /く_,イ:/:::/:ハ::::.:.\::.ヽ::.:.l:.:l:.:l\イ        ポワンは策士なのよ。
      〈//:::||:.ト/!::|、::ト、::.:.ヽ::.:ト、:斗:.ト._∧
      ハ/:.:.j:|:.|:ハ_トヽ|  \:.ト∠}:ハハ:.ト、〉ヘ       あんな人当たりの良いような顔をして、
     i:::/::::小::トKf.:心トト  、.イチ::.ト〉|A:|:.:.:.:.:!       心の奥底ではあたしを追いやることを
     |::|:::::::l::ハトハぅ_リ   ,  !ぅ_リ レ |:|:.:.:.:.|       画策している、ようなね!
     |::|:::::::l!::.|ハ.  ̄ ,.-―- 、 ̄  ハ´|:|:.:.|:.:|
     |::l!::|::|:l:.l:.:/:\ {    } /::::|::|ハ:.:|:.:|
     l:ハ::|::|::!:|:.|_:/{j ` 三 ´イト::_j::.:ハ:|!/       あんたたちもどうせ、ポワンのあの見せかけの
     | ィヘト::l|:.|  /__    __|   |:/77ヽ          浅薄なうわっつらにだまされてるに違いないわ。
      ハ |:.トト:|  |-‐ `二 ´‐-!   ノl:.:! !  l
     ハ ヽ !:!   |‐二 - 、`7    !:l l / !       支配者になったのならば、戒め厳しくすべきでしょう!?
     } ヽ | l:.!    「     `7   // l/ |       自分にも、他人にも! そう、冬のようにね!
     |   ヽヾ、   |      j   ///   j|
     !   _L、> -┴-く`ヽ/  //r‐ュ' |       ―――それなのに!
     |  / {{//     ` ー-く∠´‐チ′|


38 名前:ヽ(;´Д`)ノ ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/05(水) 02:31:34 ID:IjrANez2 [20/52]
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                 ____  _____
             .,、.:<::::::::::::::::::::::::::::::::`>.、
           ,.::':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ;`ヽ           それなのに!
           /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∨:ト、
          /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∨:}}、        何故、みんなぬくもりを求めるの!?
         イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∨::::',        何故、みんな春になるのを待ち焦がれるのよ!
.          く ;'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::lヽヾ、
.          l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l   〉 〉      春になれば、せっかく綺麗におおわれた純白の
        イ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l::::::::::::::::::::::l:::::::::::::::l::i: イく       雪も醜く溶けて、泥にまみれちゃうじゃない!
       く_l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l::::::::::::::::::::::::l::::::::::::::::l::l .l; ヽ
        l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l:::::::::::::l::::::::::::l::::::::::::::: l::l .l;、 ヽ     ひたすらに美しくなった世界を、あっという間に
.         l:::i::::::::::::::::l:::::::::::::::::l:::::::::::::::l::::::::::::l::::::::::::::::l::L ハ__j     台無しにしちゃうじゃない!
       l:::l:::::::::::::::::l::::::::::::::::l:::::::::::::::::l::::::::::::l::::::::::l::::l::: リ
       l:::|:::::::::::::::::l:::::::::::::::l::::::::::::::::: l::::::::::::l:::::::::l::::l::ノ            ポワンの力はそういうものよ。
       l;:i!::::: |:::::::::l::::::::::::::l:::::::::::::::::::l::::::::j::j:::::::ノ:::ノリ             あたしの努力も、一気に無駄にしちゃう。
        iハ::::::l::::::::::i;::::::::::::|::|:::::::::::::::j::::::/:/::/ノノ
        ! ゞ:ヽ:::::::l:∨:::::::l::l:::::::::::::イ:::::イ/::/ノ:く
       ,イ:::|:.\ヾ;:::!: ∨::::从:::::/:/:/∧/:::::/ :`ゝ
     ,イ: :l:::::l: : : : : ヾ: : )ノ: : ∨: :/: :/: :./:::/.: :/ `ヽ
.      / i: : |:::::!: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :,'::::,': : :l     ヽ



           _,. - ―― - . .、
        /´..... : : :___ : :\
       /::.::.::.::./ ´ ___ `ヽ: :ヽ
      /::.::.:/::./ イ´: :: : : : : : `ヽ|:ヽ: !
     /::.::ィ/、:_!: :/:./: |::_::_-‐_ヘノ:l:l        魔物も人間もドワーフまでも!
     !::./ ,ト..十:T:ハ: |: : : l::..:.. l: : :|: :ト〉
    |::`メ|::.::.|:..,|:|  l lヽ: : ト、:: |: :|:レ|        すべていっしょくたにまとめてつつみこむなんて
     |::.:/| |::.:..|:廾ト、 ヽ \:| ,.斗l-:l:.,1:!         どだい無理なのよ、神でもないあたしたちには。
     l.::.L|{1::.:.l:.ト十::テ ー ' イォ:卞l/イ |:|
     |:.|:l:Lト!:.:.ト{  ̄    ,   ̄`|:.|:Lj:l       それなのにポワンは、それをしようとしている。
     !:|:l::.::.:l::..ト、    , -、   イ::l:..:イ:!
     lム|:.|::.:ト:..l |\   ´ ̄` /7:/、/ノ′       あたしが美しくしていた妖精の村まで、
     /|: 「lト::.:|.ヽ:!  ` ーァ ´}: : j/ : |「ト.       魔物が住んでしまうような、混沌なものにしてしまったじゃない!
    ハl: l:::l ヽ!: : :ト_- ― <|: :/: : : !!| l
    i  ヽ:.l:::l : : : : l _, ----l: : : : : :l:||  |        あたしを追い出した妖精たちを―――そんなことをするポワンを!
    |   ト:ヾヽ : : : l_ノ  ̄ `| : : : : :l:l:l   !        あたしは許せないのよ!
     !   { ヽヾヽ : : l    l : : : : /'/   {
   |   ヽ トヾヽ : :l     !: : : :/':イ  |
    }      V ヽヾヽ: :l fYiソ : : /'/ ハ  |


39 名前:ヽ(;´Д`)ノ ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/05(水) 02:32:30 ID:IjrANez2 [21/52]
650



                __,,,、,,   ,,、- 、
              /´: : : : : `´: : : : :ヽ
            /: : : : : : : : : : : : : : : : : :\
           /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.ヽ
          /: : : : : : :i: : : : :.∧: : :il: : i: : :ヾ: :',
          ,': : : : : : : l: : :/:./ ∨:ハ: :i!: :l: :::::::i
          l: l: i: : l /!/∨   |/ ∨∨!: :::::::l       ―――だから、俺を利用したのか。
          レ!: !: :l i"⌒"'-、   ,、-'''⌒`l: :::::ヘ!
          ∨ヘ i | でラ`    ,  f∃ソ /::∧|         ポワン様が憎くて、それで。
           !ヘ∨ゝ       i      ∧ソ
           レヽi l.       j    ∧ノ
             レヘ          /ノ            俺の心まで、縛って。
              ∨\  ´  ̄  / ′
             /i{  \.   /i
            /:::::l ヘ   ` ´ ∧\            ┏
         _,,-''/::::::::l  ` ー、 ,/ .i:::::\、,_           ザイルはそんなじょおうに、しずかにきいた。
      _,..-.:":::::::/:::::::::::i   /;;ヘ__!入  l:::::::::\`::..、,,_                                   ┛
  _,..-.:":::::::::::::::::::::\:::/:|ヘ /`ヘ::::::::ソ´ヘ i::\::/::::::::::::`i:ー.,



                                             /.: : /二二二二_ ヽ| : : : |: : : : : ヽ
                                            /.: : : : :/.: : : : : : : : : : :\| : : : | : : : : : :∧
                                     .       /.: : : : : { : : : : : : : : : : : : : :| : : : |⌒ヽ: : : ∧
                        ポワン…「様」?         /./': : : : ∧: :!、 : : :| : :l : : : :| : : : | \ 〉 : : :.!
                                           i:,' l : : : : i斗::| \ : :|ヽ」x' : : | : : : |   〉'.: : : : |
                        ザイル……、あなた。      l| ! : : : : |,rfトl、   x|' ,ィチえ、| : : : L. イ.| : : : : |
                                            l : :|: : '. トィl      {.ノ::リ'^| : : : :|`i | | : : : : |
                                            ト、: |: :ハ ー'     ー‐'  .| : : : ,'_ノ l.」 : : : : l
                        やっぱり―――           | :N :| :'.  '      'J j : : :/. :レ : : : : :,′
                                            | :l | :| : \ ー 、     /. : : /.: : : : : : : : /
                                            | :| ヽ| : :l : `  . __..   ´'. : : /.: | : : : : : :./
                                            l :| | :|∨ : : :r‐}  /' } :./ヘ | : : : /.::/
                                     .         ヽ!  ∨:L.ゝ‐'´/   /,::/  .ソ.: /.::/
                                               /7N  ∠`ヽ/ /' /- '´` ー'-、
                                              / /   /¨ヽン         _.  '´  '.
                                             , ′   /  , ′      /     |


40 名前:ヽ(;´Д`)ノ ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/05(水) 02:33:08 ID:IjrANez2 [22/52]
651



          . . . . . .
        ' . .. . .. .. .'. . ..            ああ。お前も判ってたんだろ?
        .'   ' r‐、. : '
        :  :'  「|/  : :   :         俺を縛っていたこの「石」は、俺の体から
        :' .: . . .`' . '  :   :         抜け落ちたよ。
       '  '        '   '
       -、' . .'.. .. .. . '. . '          お前の言う事を聞くとはいったが、
                           ここまで縛られるとは―――俺も意外だったよ、キリオ。



     /´.:':.:.:.:./:.:.:.:!:.:.:.: /:ハ:.:.:.:.ト、:.:.:.: |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.丶
      .:': / /:.:|:.:.: ハ:.:.:ハ! \:.:| i:.:.:.:l:.:.:.:.:.i、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
.     /: ィ:.: i:.:.:!:.:./  :.:.|    ヽ! |:.: /:.:.i:.:. l:.ヽ:.:ハ:.:.:i:.:.: l        こんなもので縛らなくても―――
    /´ /:.:.:.!:.: ハ:.:!   ヘ{ イ´ ̄  l:./i:.:.:.l:.:.:|:.:.:ヾ:.:|:.ハ:.:.:|        俺はお前の言うことを聞く気でいたのに。
      |:.:.ハヘ:.L_ヾ  ´  ィヤ::)フ  }:' !: ハ!:.:.l‐、:.:.:.:.!':.:.:|:.:.l
      |:/  :ハ ,ミ     ゞ ´      !':.:.:.:.:'´`ヽ:.:.:.:.:. ' i:l        お前は誰も信じられないんだな。
      !'    ヽハヒ}            !:.:. /`) 丿:.:.:. /:/!'
          ヾノ               !:/‐' /:.:.:.:.:.:.:Ⅳ          俺のかたき討ちに手を貸すとかいいながら、
           ゝ、            !ーi:.:.:.:.:.:.:.:i {          実は自分の思いを遂げたいだけだったんだな。
           \ 、 __          /:. |:.ハ:.:.:.:.:.!
             ヽ ー `      . : : i }:' \Ⅳ           都合良くポワン様を恨みそうな俺がいたから、
.                 、      イ: : : :. l      `ヾ           俺を利用しようとしたんだな?
               ー‐ ´ヘ: : : : : : l       >‐-、
                    ゝ: : : :  l     ...:.:´:.:.:.:.:.:.:.>‐
                   _..ィヽ: :  !   /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:´:.:.:.:.:     ――――だから、裏切ったと思った途端、
                _..:.:´{:.:./: :.}   .イ:.:.:.:.:.:.:.イ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:     俺を殺そうとした。
           ,....-:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.ゞ __ .才´:.:.:.:.:.:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
         /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:',:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: <:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
         /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ゝ:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.


41 名前:ヽ(;´Д`)ノ ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/05(水) 02:33:21 ID:IjrANez2 [23/52]
652



              ___
          . : : ´: : : : : : : : : : : : . . .
         /:. :. :.:/ : : : 厶   ´  ̄ ̄   、
       /: : :〃 イ: : :. :.′   . . ―――. .\
      / : : : : {{:/ | : i:.:.| イ:!:.:.i:. :.i:. :.:ハ : ヽ: :.ヽ
     .′ >七て | : |:.:.|: :| ト、:ト: :l:i /: :∨: :Ⅵ :.:.
     i: : ム    / | : |:.:.|:.:i!」ム斗:廾: : : : : :|: Ⅵ ハ
     |: : :i廴才  |: :.!: :| 八!ハ:{ヾ }ヘ : : |: i!: :i !':.:|
     |: : :|/小廴|:. :.:i人i ィ示ミ、 ハ: x|:il: : |:.ハ |     違う…、違うわ、ザイル。
     |/ / /: :| |fォ|!: : |:.:ハ《{rし゚}   Yrルリ:.:.:l: !リ
     /:./ / i:.:| |( |l: : | | !,弋_ソ     ゞ:. :.i:.:ル ノ′
     :.:i| {: i.|:.:| |ヽハ:.:l ハ        〉:.i: |イ
    |: :|ハ乂ハ:乂: l i:.:{':∧     .,厶:|: | !      ┏
    |: ハ: : : :i:.:iヽヘ八:. :i:个       イ: :.i:|: |         じょおうは、ザイルにめをむけると
    |/ ヽ 从小ハ∧ ヽ从乂: `: :T //:.:ハ!:リ
    {   }' イ:. :.`ヽ }    }` 、:.ヾノイル' ノ′         なんかちがうかおになる。
      /:. :. :. : : : : \  x― :. :.ノ'ト
     .: .: .: :. :. :. :. :. :. :. :.く    i : : :| :i           まるで、ふつうのおんなのこみたい。
    i x―‐   : : : : :. :. : : :.    |:. :. :! ハ                                   ┛



         /: : : : : : /: : : :/: : : : : : : ヽ: : : : :: : `、
        /: : : : : : : :/: : : /: : ,ィ: /l: : : l: : |: : : : : : ::ヽ
       ;´: : : : : : : /: : /|/ .|/ .!: : /i: : !: l: : : : : :丶
      .i: : : : :|: : : : |/      |/ | /|: :|: : i: : : :゙ヽ
      i: : : : ::i: : : ::/ ´ ̄ ̄ ̄`''''   ´ ヽ|: : | .|: :丶
      |: : : :,-リ: : : |  "疋;:ソ`     '`'-、_.i: : |: |: ヽ     何が違うって言うんだ?
      .|: : :/-、',: : |         , f:テリ` /: : |: i丶
      .ソ、::l,.( _ リ、:|         l .`   /l: :/| i       実際俺は殺されかけたぜ。
         ,|::\__ ヽ|          ,    //|/ |/       まぁ、お前が埋め込んだこの石のおかげで
        リl: ::| |           ′  //           助かったけどな。
         l::|リ ヽ    ` ― - 、   //
         ,リ   `、    `"    /リ            皮肉だな。お前に殺されかけたのに、
      ,----亠--- 、_`.、      /              お前の力を込めたこの石のおかげで助かるなんて。
     // ̄ ̄⌒`ヽ` \::`::-、,_, ´.


42 名前:ヽ(;´Д`)ノ ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/05(水) 02:34:20 ID:IjrANez2 [24/52]
653



            _._.,,.、.-.ー.-..、_
         ゝ<´:::::::::::::::::::::::::::::`ー:.、
       /::::::::/::::::ヾ::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
      //::::::/::::/\!\_\::::i:::::::::::::::::\          殺されかけたうえに、だ。
      /´/:.:l::::レヘ! ヽ/__\::::l::::::::::::i:::::::::}
       !l:l::l::へ ヾ `´ニfソゝ ∨::::::::l:::!::::::::l         石もとれたし、どうやら俺の爺さんのことも
       |:::レヘ f_))       レヘソヘ::!::::::!          キリオ、お前の嘘らしいことが判ったし。
       レヘハ く        |/ )ソ!:::::::!
          ! `        、//:::/リ          ―――もう、お前の下についている義理も
           、  - - 、    ′|/:::/           なくなったな。
           ヽ    _ ´  ノ:::/
             `ー、 ´     ∨_
             _,∧  __,,、、<´ 〉、_           春風のフルートは元々俺が盗んできたものだ。
            //∨) /∧    /::::::i:::ヽ._        俺が返しても文句はないだろう?
       _ ,,、-ー/ !/ヘヘ/ソ∧   /:::::::::l:::::::::::`:ー:.、
     ,´:::::::::::::く::::::::/ヽ(⌒ソ´´ヽ/::::::::::::::!:::::::::::::::::::ゝヽ.
    /::{::::::::::::::::>:i   l7i   /:::::\:::/::/:::/::::::::::::::::i    さっきみたいな攻撃をしてきても無駄だぜ。
.     ,'::::::i::::::::::/::::::l  /;;;;l  /::::::::::::::〉::::://::::::::::::::::::::::!    俺も馬鹿じゃないしな。
   /:::;::::∨:::::l::::::::::i /;;;;;;l.  /::::::::::::::/:::::::/:::::::::::::::::::::::::/
..   /::::ヽ:::::〉:::::l:::::::::l /;;;;;;;;l. /:::::::::::/;;;;;i:::i::::::::::;;;;::::::::::::::>



                ┏
                  ザイルはじょおうのちかくにある、

                  フルートのしまってあるはこにちかよろうとする。
                                               ┛



:.ゝ,く:.Y   ヽ|.:.:.:. :  l:.:.:.l/:.:.:.:.:.:/ //ヽ }: :.:.:./ヽ: .:.:.:.:.l |:.|
:.:.ハ:.:.{ Y⌒ l:.:.:.:. .:.  !:.:.l:.:.:.:.:  ´ /´   〉:.:./:.:.:.i: .:.:.:.:l  !:l
:/ ハ八乂_.  !:.:.:.:. :.:  l:.l ´  ミx.._   /:/:.:.:ハ:l!:.:.:.:.リ  l:!
l l:.:.Ⅶヽ  ヽ.l.:.:.:.:.:.:.:. i!       `ヾミ / ' ハ: :/  !}.!:.:.:/  リ
l l:.:.:Ⅴ:.:.ゝ-、 l.:.:.:.:.:.:.:. l               {/  /' ! /  /
ヽ′:.:.Ⅴ:.:i:.:i:l !:.:.:.:.:.:.:.:.ム           丶    }/        だから! 違うって言ってんのよ!
:.:.:.:.:.:.: :ヾ:.:l:.l:l  !:.:.:.:.:.:.:.:.ム                 >  /'
:.:.:.:.:.:.: :.:. :l:l:!   !:.:.:.:.:.:.:.:.ム       _    .イ
:.:.:.:.:.:.:  :.:.:.:l!   !:. :.:.:.:.:.:. ハ       /:.ヽ>-'
、.:.:.:.:.:.:.  :.:.∧   !.:.:.:.:.:.:.:.:.ハ     (::}:.:ヘ
: 、:.:.:.:.:.:.  : ∧   !:.:.:.:.:.:.:i:.:i       } ヾ:ヘ
: :.\ :.:.:.:.   :∧  l: : :.:.:.:|i l     /´: .:ハ:.ム        ┏
、:.:.:.:.\: .:.:.   ム  l:i:.:.:.:.:| !l:.   _ハ: : :.:.l i:i          すると、じょおうはまたおおきなこえをだした。
-\:.:.:.:.\.:.:.   ム 从i:.:.:.:! |!:.:ハ  ハ:.:.:.:.l |:!                                      ┛
:.:. : \:.:.:.:.\:.:.   ム } | : / :|! i:.:!  ∧: : l |!
: : : : : :\: .:.:ヽ .:.  ハ ト.! /:.:ノ' ハ |    ',:.リ/
:. :. : : : : : : 丶: ヘ`ヽ ハ: }'≧x:/ }!    }'
: : : : : : : : : : : : `\:ヾ:!: : \ \ノ      !


43 名前:ヽ(;´Д`)ノ ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/05(水) 02:34:58 ID:IjrANez2 [25/52]
654



 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 丶
. /::::::::::::::::::::::::::::::::::,ィ::::::::|::::::::::l:::::::::::::::::::::::ヽ.
/:::::::::::::::l:::::::::,ィ::::::/ |::::::/|:::::::/|:::::i::::::::::::::::ト、:|
::::::::::::::::::!::::::::i i::::/ |::::/ |::::/ |::丿、::::l:::::::| .リ
:::::::::::::!:::::!、:::i |/   ∨,, .|/  イ  .|::ノ|::::::|
ハ:::::rーi:::::::i.ソ ´ ̄ ̄ ̄      ー--、ソヘ|ハ/|
 i::::i ヘi:::::::i  工 丁     エエ i、 ヽ        だから、何が違うって―――
 iイ i  i:::::i         i     i ! ゝ
 /iヽ.i::::.i         i     i ./ /
/.;.;| !::i::::i         丿    ir´ ! |
.;.;.;.;.! !、 i丶          ,. '´   ./
.;.;.;.;.;!  ヽ  \   ´ ̄ ̄ .'´    /
.;.;.;.;.;.;!   ヽ.  \   ゙゙゙ .i´     /         ┏
.;.;.;.;.;.;.;!   ヽ  r' ー┬イ     .イ           ちょっとあきれたかんじで、ザイルがつづける。
.;.;.;.;.;.;.;.;!   ∧  ノ r.└i.     丿∨i                                      ┛
.;.;.;.;.;.;.;.;.;!  ∧ /o`ソi | i    丿 /.;.;i
.;.;.;.;.;.;.;.;.;.! ∧∧  ∧i |∠i___ノ  /.;.;.;.;:i
.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;!./ ∨i!⌒ゝ/ |   ,,, '´.;.;.;.;.;.;i
.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.!  {i!i!i!i!i!}  ヽ/.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;i
.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;!  {i!i!i!i!i!} /.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;i



                                              /.: : /二二二二_ ヽ| : : : |: : : : : ヽ
                                             /.: : : : :/.: : : : : : : : : : :\| : : : | : : : : : :∧
                                      .       /.: : : : : { : : : : : : : : : : : : : :| : : : |⌒ヽ: : : ∧
                                            /./': : : : ∧: :!、 : : :| : :l : : : :| : : : | \ 〉 : : :.!
                 だから、だからあたしは―――        i:,' l : : : : i斗::| \ : :|ヽ」x' : : | : : : |   〉'.: : : : |
                                                l| ! : : : : |,rfトl、   x|' ,ィチえ、| : : : L. イ.| : : : : |
                 あたしは!                      l : :|: : '. トィl      {.ノ::リ'^| : : : :|`i | | : : : : |
                                                  ト、: |: :ハ ー'     ー‐'  .| : : : ,'_ノ l.」 : : : : l
                                                  | :N :| :'.  '      'J j : : :/. :レ : : : : :,′
                                                  | :l | :| : \ ー 、     /. : : /.: : : : : : : : /
        ┏                                       | :| ヽ| : :l : `  . __..   ´'. : : /.: | : : : : : :./
          じょおうもまたこまったかんじで、                   l :| | :|∨ : : :r‐}  /' } :./ヘ | : : : /.::/
                                      .         ヽ!  ∨:L.ゝ‐'´/   /,::/  .ソ.: /.::/
          それにかえした。                             /7N  ∠`ヽ/ /' /- '´` ー'-、
                               ┛              / /   /¨ヽン         _.  '´  '.
                                              , ′   /  , ′      /     |



44 名前:ヽ(;´Д`)ノ ◆VeXhfoQdhw [] 投稿日:10/05/05(水) 02:35:26 ID:IjrANez2 [26/52]
655






         ――――あたしはあなたを殺す気なんかなかった!



                            あなただけは、助かるってわかってた!






                  ┏
                    じょおうはなくすんぜんみたいなかおで、

                    さけんだ。
                                              ┛

                  ┏
                    そのじょおうはまるで―――ほんとに、

                    よわいおんなのこみたい、だったんだ。
                                              ┛


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